お客様同士の喧嘩がエスカレートし、警察沙汰になることもあるでしょう。
催涙スプレーを噴射し、店員や客ら12人に軽傷を負わせるという事件や、台取りでもめて殺人事件に発展した最悪のケースもあります。
このようなトラブルが発生した場合、スタッフはどのような対応をすればよいのでしょうか?
当事者を物理的に離す
お客様同士の喧嘩が起きた時、スタッフがまずすべきことは、「お客様同士の距離を物理的に離すこと」だと言われています。
もめている人を見つけた際は、まず席の移動を促して、両者の距離を離すようにしましょう。
その他にも退店を促すなどの対処法がありますが、いずれも当事者の「頭を冷やす」、「他のお客様に迷惑をかけない」ことをまずは意識したいところです。
「警察を呼ぶ」と言う
口論などがエスカレートし、暴力沙汰になりそうな場合は警察を呼ぶことを検討すべきですが、その前に「警察を呼びます」と言ってみましょう。
「警察」という言葉を聞いて冷静になることが意外と多いといいます。
それでもおさまらない場合はためらうことなく警察に通報しましょう。
加害者には損害賠償を請求することができる
もしトラブルにより他のお客様やスタッフが怪我をしてしまった場合、加害者に治療費や慰謝料を請求することができます。
仲裁に入ったスタッフが怪我をし、どちらが殴ったのかわからない場合は、喧嘩した全ての客に対して損害賠償を請求することができます。
ただし注意したいのが、仲裁をする際に「どちらが正しいか」を判断することは避けましょう。どちらか片方を庇うことで更にこじれてしまうこともあります。
複数のお客様の喧嘩で、どのお客様が加害者であるか分からないような場合(例えば、仲裁に入ろうとしたお客様が怪我をしたが、殴ったのが喧嘩をしていたお客様Aとお客様Bのどちらか分からない場合)であっても、喧嘩をしたお客様は喧嘩という共同行為によって他のお客様や従業員に怪我をさせた以上、共同不法行為(民法719条)として、喧嘩をしたお客様全員が連帯して被害者の損害を賠償する責任を負います。
引用:さくら北総法律事務所
他のお客様やスタッフの他に、トラブルにあって被害を受けるのは店舗自体というケースもあるでしょう。
この場合も加害者に損害賠償請求ができますし、もし店舗が破壊され通常の営業ができなくなった場合は休業損害も請求できます。
トラブル発生時、お店側が取るべきなのは「場を収めること」で、どちらが正しいかを判断することではありません。
お店によって対応が違しますが、「トラブルが発生したら退店」を促すなど、スタッフが働きやすい環境をつくるために、とトラブル時の対応を共有すること必要です。
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【参考】
●飲食店でお客様同士が喧嘩…店は仲裁していいのか?
●お客様同士が喧嘩しはじめた時どうする?
●さくら北総法律事務所
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