―稼働を上げるなど、ホールを活性化させるためにはどのような接客が必要ですか?
“目”と“耳”でユーザーに何を感じさせられているかですね。目であれば、例えば女性店員の制服。
お客様に「またこのホールに来たい」と思わせているのは、制服のセクシーさなのか清潔感なのか。
お客様の感覚や地域によって異なるとは思いますが、それを分析することが大事ですね。
耳であれば、接客時の声のトーンや話し方がしっかりしているか。
さらに、それが稼働につながっているかどうかが重要なポイントですね。
―実際に、成功したサービス例はあるんですか?
設備面の充実で成功したサービスとして一番有名なのは、埼玉県のあるホールが遊技する時間を増やすより、お店にいてもらう時間を増やすことに重点を置いたことですかね。
休憩スペースの椅子を全てマッサージチェアに!
―そのホールさんは具体的にはどのようなことをされたのですか?
そのホールさんが行った施策が休憩スペースにあった30台の椅子を全てマッサージチェアに変更した、ということです。
※写真はイメージです
―それは集客につながるのですか?
朝一から打たずにそこにとどまる人もいますが、それでも客数としては増えています。
そう思ってくれたお客様は、『あそこは居心地がいい』と口コミでお店のことを広げてくれたりします。
マッサージチェアが満席だった時、帰りがけに低レートで打ってくれたりすることだってあります。
もちろん、マッサージチェアに座ってた人も他のお客様に触発されて「遊んでみよう」という気になるみたいです。
つまり、設備面を充実させた結果、打つ人にとってもそうでない人にとっても地域に愛されるホールになり得たことが成功したようです。
社員教育を徹底! 稼働が2.4倍に!?
―他にはどのような成功例がありますか?
6年前に、大手チェーン店が都内の一等地のホールをリニューアル。そのタイミングで接客も180度変えました。
―接客を180度変えたとは?
実は、そのチェーン店はネットでも接客態度が悪いと評判だったんですが、社員教育を徹底した結果、リニューアルも相まって稼働が2.4倍くらい増えました。
6年経った今でも1日の全台平均で5,800回転も回っているので、大きな成功例と言えるでしょう。
―このような事例はホール経営に役立ちそうですよね。
店長さんも経営の参考にするため、上司に全国の有名店に連れまわされているはずですよ。
そのような店長の下で働いているスタッフさんは、いい環境と言えるかもしれません。
自分の働いている店長の思いつきで、これまでになかったサービスが始めたら、結果はすぐには出ないかもしれませんが、2、3ヶ月、いや半年ぐらいかな(笑)店長を信じて着いていっていいと思います。
取材・文 / 桜井智宏
イラスト / BANCO
【関連記事】