警察庁生活安全局保安課が発表した「令和3年における風俗営業等の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について」によれば、2021年(令和3年)のパチンコ店は前年比577店減の8,458店となり、内パチスロ専門店は768店で、前年比64店減少した。
パチンコ店全体が年々減少してはいるが、実はパチンコ店全体の減少数は2020年が604店舗、2021年は577店舗減少ということから、少しではあるが踏みとどまっている感がある。
しかしその一方でパチスロ専門店の減少数は年々加速しており、2019年は前年から「37店舗減少」して892店に、2020年は「60店舗減少」して832店に、そして2021年は「64店舗減少」して768店となっている。
さらにパチスロの存続の危機を表す数値として注目したいのが設置台数だ。
パチンコが2020年から2021年で「94,269台」減って【233万8,294台】になった一方で、パチスロは一年で「96,345台」が減って【147万5,703台】に。
つまり、パチスロの設置台数実数としても、全体からの割合的から見ても、パチンコより減っていると言えるのだ。
もちろん、2021年1月末における5号機完全撤去で閉店する店舗も多くあったと考えられることから、現在はさらにパチスロの設置台数は減っていることだろう。
この数値から考えられることは「P機」と「6号機」との関係だ。
旧規則機の全撤去によりパチンコ店全体がダメージを負いはしたが、パチンコの設置台数はパチスロの約1.6倍あり、減少数がパチスロ台より少ないことからP機はパチンコ店に貢献しており、パチスロはパチンコ店ならびにユーザーからのニーズが減っていると推測することができる。
パチスロは6号機離れを食い止めるべく6.5号機がリリースされるが、正直話題性に乏しい。パチスロに転機が訪れると考えられるのはやはり2022年11月に市場に投入されるスマートパチスロだろう。
しかしここにも問題があり、設備投資などを考えるとスマートパチスロをすぐに稼働できるのは大手パチンコホールで、中小零細ホールはしばらく様子見というケースも少なくないだろう。
パチスロ台の減少に拍車がかかっている今、スマートパチスロを待たずして6号機で利益を上げるにはどうすればいいのだろうか。
設定をいれないといったような小手先の戦略では太刀打ちできないだろうし、設定を使わないお店とユーザーに認識されてしまうとリピーターも期待できなくなる。
実はパチスロユーザーの中にはゲーム性を評価する人も少なくない。
たしかに6号機は射幸性は低いがそれを補うべく演出に力を入れている機種もある。6号機で遊技してもらうためには、まず6号機の楽しさを体感してもらうべく設定をうまく使うことではないだろうか。
そうすればユーザー、そしてパチンコホールからも支持されるようになり、パチスロがホールから消えてゆくのを食い止めることができるのではないだろうか。
【参考】
パチンコ店25年連続の減少、令和2年末は9,035店に 警察庁発表
パチンコ店減少続く、令和3年末は577店減の8,458店に 警察庁発表
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