遊ぶきっかけ 1位は無料動画(YouTube)
『パチンコ・パチスロプレイヤー調査2021』によれば、パチンコやスロットで“遊ぶきっかけ”となった媒体はYouTubeなどの無料動画やバナー広告、メーカーや店舗のHP、SNSなどが上位を占めており、ポスターなどよりもオンラインの情報が主となっていることがわかった。
【参考】
遊技意向喚起はオンラインでの情報接触
とはいえ、“遊ぶきっかけ”で一位となったYouTubeなどの無料動画がダントツというわけではない。
複数回答にも関わらず最も回答率が高かった「無料のパチンコ動画サイト(YouTubeなど)」でもわずか17・3%であることから、プレイヤーのメディア接触が非常に多様化しており、かつ遊技意向喚起に結びつくものは人それぞれということがうかがえる。産業側(ホール、メーカー)は遊技意向喚起のための情報発信はどれかひとつのメディアに集中するわけにはいかず、複数のメディアで発信しなければならないと言える。
情報発信源が動画以外にもSNSやHPなど多岐にわたることからクロスメディア戦略をより深く考えなくてはならないことがわかる。
集客力があるのはTwitterよりもLINE
遊ぶきっかけの上位となっているSNSだが、2021年4月に開催された講義で株式会社SANNがSNSの運用に下記のように言及。Twitterの各店舗の設置台数とフォロワー数の相関関係は弱く集客には繋がりにくいという。
ツイッターの利用率は54.5%(109店舗/200店舗)。同氏は各店舗の設置台数とツイッターのフォロワー数に相関関係が弱いことから「フォロワーのうち、来店客が占める割合は低い」と分析。集客への直接的な効果は薄いとした上で、「活用できているホールは正直、多いとは思えない。LINE登録への誘導など出口戦略を明確化することが大切」と述べた。
一方で、LINEは友達数と設置台数の相関関係は強いので活用することを推奨している。
LINEの利用率は86.0%(172店舗/200店舗)とツイッターに比べ高く、かつ各店舗の設置台数とLINEの友達数の相関関係が強く見られた。そのため、「友達(ツイッターで言うフォロワー)のうち、実際に来店するユーザーの割合がツイッターより多い」と分析。
調査結果はシニア層の遊ぶきっかけはポスターだが…
調査によれば30代まではYouTubeなどの無料動画や、SNS、HPなどのオンラインがが情報収集源となっており、それがパチンコやスロットで遊ぶきっかけとなっている。
一方で、60~70代のシニア層はポスターやチラシなどが遊ぶきっかけとなっているユーザーが約4割となっていることがわかった。
男性18歳~29歳層と30代層は、「無料のパチンコ動画サイト」「メーカーのHP」などおおむね同様のメディアを挙げたが、60代~70代層は「店内・店頭ポスター」が最も多く挙げられるなどの違いが見られた。このような差異は、男性18歳~29歳層および女性プレイヤーの間にもあるため、メッセージを伝えたい層に応じて重点的に使うメディアを選択する必要がある。
しかし、株式会社SANNによれば高齢者はTwitterよりもLINEを使用している人が多いことからLINEを活用することが来店に繋がると分析している。
さらに利用者に占める高齢者の割合が高い、PUSH通知ができるといったLINE自体の特性も踏まえ、「店舗型ビジネスとして、来店効果が高いので、より多く活用したほうが良い」と推奨した。
シニア層にもLINEでアプローチ?
モバイル社会研究所の調査によればシニア層のスマホ所有率は増加しており、2021年5月末に発表されたデータによれば、60代は8割、70代は6割が所有しているそうだ。
シニアのスマホ所有率上昇ペース増す 60代8割、70代6割を超える
このことからシニア層に対してもポスターやチラシだけでなく、LINEでアプローチするのもアリなのかもしれない。
イメージキャラクターで集客率がUP!?
今日は雲仙市「ひばり愛野店」でガッツリおしごとして来ましたンゴ✨✨
お客様が写りこまないように編集も工夫したンゴ(ドヤ顔)
盛り上がっててぼくも嬉しいンゴ✨✨🍎 pic.twitter.com/Hh2uVXkmyQ
— ひばりんご (@hibaringo777) June 23, 2021
また株式会社SANNはLINEでの集客を推奨しており、キャラクターを用いた動画は効果的という。ホールの色を出し印象づける可能性があると思われるので、試してみる価値はありそうだ。
「差別化のために動画広告もあった方が良い。この際、キャラクターを用いた方がクリエイティブの展開が行いやすくなる。またLINEと連携したブログの活用も効果的」
コロナ禍だけではなく、ホールを経営してゆく上で、どのようにアプローチすれば集客ができるかが重要な課題だろう。
TwitterはSNSの中でも速報性がありバズりやすい、シニア層はポスターやチラシを見て来店するといった固定概念を捨てることが集客を上げることに繋がるかもしれない。