たまに耳にする“ゴト”などの犯罪。
防犯システムが進化しているとは言っても、パチンコの場合、主に羽根モノがゴトのターゲットとなっていたものの、今でゴトテクニックが向上し、はクルーン搭載の機種などもターゲットになっているのが現実です。
そこで、このコラムでは、パチンコホールで起こりうる犯罪や対策をご紹介してゆきます。
磁石ゴトって何?
頻出しやすいゴトの一つ。その名の通り、磁石を使ってゴト行為をします。
このゴトは入賞口を狙って行われるもので、打ち出した玉が溜まる『ブドウ』を作ることでアウト玉を減らし、玉を入賞しやすくする手法です。
昔は盤面に磁石をあててゴト行為をしていたので目立ちやすく、発見されることが多かったのですが、昨今では磁石を使ってスタート付近に小さなブドウを作り犯行に及ぶため見つけにくい、と言われています。
実際にこんな事件が!
磁石ゴトに及んだ1つの事例をご紹介します。
9月10日、岡山県警は岡山市内のパチンコ店で磁石を使い、不正にパチンコ台から出玉を盗んだとして、窃盗の疑いで男2人を逮捕した。
報道によると、事件は昨年9月27日午後、パチンコ店で共謀し、磁石を使ってパチンコ玉を抽選のスタート部分に導く方法で不正に大当たりを引くなどして、出玉計約1万3,200個を盗んだ疑い。
店の防犯カメラには台に物を近づけた後に中のパチンコ玉が一部に集まる様子が写っており、警察では店からの通報を受けて捜査していた。
ゴトは不正に出玉やメダルを得ているため窃盗罪に問われますが、窃盗罪の対象になるのは不正をして得た分の出玉やメダルに限定されます。
これに対して、最高裁第一小法廷は「通常の遊技で得た分には窃盗罪が成立しない」と犯罪の成立範囲を厳格に解釈しながら、「相当数は盗んだものと認められる」と述べ、高裁の懲役1年とした結論を支持した。男は上告を棄却した。
対策はあるの?
分かりにくくなっていると言われている磁石ゴトですが、ホルコンをみればスタートやベースが通常より高くなるなど、異常な数値になっていることが分かります。
巡回はもちろんですが、定期的にホルコンを確認することが磁石ゴトの早期発見につながるでしょう。