射幸性が抑えられ、さらなるユーザー離れも心配される昨今、設定師は6号機をどのように扱ってゆくことをホールに提案するのだろうか?
―今スロットの規制が厳しくなっています。
設定師(ホールコンサルタント)としてどのように6号機を使っていく予定ですか?
6号機の設定6は他の設定と動きが全然違う機種が多いですね。
少しでもスロットで遊技したことがある方であれば、午前中に設定を見抜くことも少なくないですね。
6号機で設定6を使うことをホール様にオススメするんですが、嫌がる方は多いですね。でも逆に、設定6を使わないとどうにもならない機種が多いので、これからの稼働も考えて使ってゆかなければならない、と私は思うのです。
―5号機から6号機まで混在するホールで、正しい6号機の使い方はありますか?
お店の規模や経営状況などで違いますね。経営基盤がしっかりしていて、ユーザーが足繁く通う強いホール様は、6号機は「全ピン(全台設定1)」でいいと考える方も多いと思います。
旧基準機に設定を入れてお客さんを楽しませて、旧基準機に座れなかったユーザーに5.5〜6号機を打ってある程度楽しんでもらう。
つまり新基準機に設定を入れても意味がないと考えているんだと思います。
―では、それ以外のお店はどうしたらいいんでしょうか。
規模が小さいホール様でも「6号機は全ピン」でいいという考え方は間違いではありません。
ただそのような経営が続くとユーザーが付いていないので、今後のことを考えて6号機のファンをつけていかないと経営が苦しくなると思いますね。
オール6号機の時代になったら、絆しか打たないユーザーの3割はパチスロをやめるとも言われています。さらに残った7割もパチンコに流れていくのでは? と業界内では予想されています。
―そうならないためにも高設定を入れるべきだと。
そうですね。6号機に設定を入れて、6号機時代にも戦えるホール作りをしないといけないですね。
勇気を持って6を投入していかないと、何もしないうちにお店が潰れてしまう可能性は否定できません。
―因みに、設定付きパチンコが登場していますが、そちらも設定を考えているんですか?
実はパチンコの設定を計算するのはとても難しいんですよ。スロットのようにコインを3枚入れたら確実に回るわけではなく、打ち出し角度は? 釘のどの部分を狙えばいいのか?1,000円あたり何回転するか?…など条件が複雑すぎて、正確に予測することが中々難しいんですよ。
今は専ら店長さんがパチンコの設定を調整していますね。
―6号機時代、これからの業界はどうなっていきますか?
諸説ありますが…ホール関係者にとって一番明るい予想は7号機時代になった時に
規制緩和が来るのではと言われています。
今まで我慢してくれてありがとう。パチ・スロだけ狙い撃ちしてごめんねっていう
ご褒美が来るという希望的観測です(笑)
警察や政府としても『オリンピックに向けて締め付けていく』ことが予想されている今、オリンピックが終わりカジノがある程度成功したら、パチンコ・スロット業界に対しての規制も緩和してゆくのかもしれません。
取材・文 / 桜井智宏
イラスト / BANCO
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