※写真はイメージです
約1年前の2017年。日本は2020年の東京五輪、パラリンピックにむけて“禁煙”を強化しはじめ、今ではあらゆる場所で受動喫煙対策が活発化しています。
ホールもこのお上の“禁煙”命令の標的となっているようで、喫煙者は原則、「屋内禁煙」という方向に進んでいます。
大当たりやボーナスをゲットし、勝利の一服。もしくは、ハマりにハマりまくってイライラしながら吸うタバコ…どれもホールでよく見かけるワンシーンですが、人間味が出る味のあるアイテムであうる“タバコ”がホールで見られなくなるのは、どこか物悲しいものがあります。
屋内禁煙を始め、2020年に向けて喫煙大国から“禁煙大国”にシフトチャンジしようと思ったきっかけの一つがWHOの報告書ではないでしょうか。
それによれば、日本の受動喫煙対策は「世界最低レベル」と評価されているそうです。
出典: AbemaTIMES
「五輪で日本にいらっしゃる諸外国の皆々様に顔向け出来ない」と思ったのでしょうか、2018年7月18日、受動喫煙対策を強化する「改正健康増進法」が成立。
条文には、『多数の人間が利用する施設や船舶、鉄道については「原則屋内禁煙」(喫煙専用室内でのみ喫煙可)となる』と記されており、規定に反した場合、喫煙者に対しては30万円以下の、施設の管理権原者などに対しては50万円以下の過料を科す、とのことです。
出典:パチンコビレッジ
これは中々厳しい罰則ですよね。
つまり、ついうっかり屋内でタバコを吸ってしまった場合、パチンコなら75,000発、パチスロなら15,000枚とう人生で一度あるかないかの大事故を起こさないと罰金を補えないという事態になる、ということなのです。
実は減少している喫煙者
2020年に向けてタバコに関する厳しめのルールが成立していますが、JTによる2018年「全国たばこ喫煙者率調査」では、喫煙者は男女計で17.9%で、前年度から37万人も減少しています。
出典:JTウェブサイト
しかし、2018年6月に日本遊技関連事業協会が発表した「2017年パチンコ・パチスロファンアンケート調査(ホール来店客調査)」によると、ユーザーの58.2%に喫煙習慣があるということが判明しました。
出典:Amusement Japan
原則、喫煙専用室の設置が可能ではありますが、遊技をしながらタバコを吸うことはできなくなるのです。この状況変化を芳しくないと思っている喫煙者のユーザーは多いようで、「(行く回数が)減る」、「行かなくなる」という回答をした人は約6割に。
その一方で、非喫煙者のユーザーの2割は「(行く回数が)増える」と回答。喫煙習慣がない約4割の人のやる気をそいでいたのがタバコであることが判明した調査でした。
受動喫煙対策をするホール
この調査に先駆けて、禁煙フロアを設けたり、分煙対策をしたりしているホールもあります。大手ホールのダイナムでは全国406店舗のうち26店舗を禁煙に。しかしその店舗無内には喫煙のための部屋を設けているとのことです。
出典:朝日新聞デジタル
これらの禁煙にした店舗のお客さんは減少していないようで、非喫煙者の新規のユーザーが来店していると容易に予測されます。そして、このようなクリーンなホールには、タバコの臭いを嫌う女性客が今後増えるのではないか、とも言われているのです。
平日の仕事帰りに、甘デジや1パチ、5スロ…などローリスクなもので遊技するのは男性が多いかと思いますが、平日の昼間に集客しやすいのは女性のユーザーではないでしょうか?
ダイナムの事例を参考に、新しいターゲット層である“女性”に向けたホールづくりをするのもいいかもしれません。