ダイコク電機は2020年の総売上・総粗利はともに27%減であったことを発表した。
<パチンコホールは4円パチンコに頼わざるを得ない>
ダイコク電機が開催した「DK-SIS白書2021年版 刊行記者発表会」で、全体的に粗利が落ちてはいるが、落ち幅が一番小さいのは4円パチンコであるという。
ダイコク電機は7月8日、「DK-SIS白書2021年版 刊行記者発表会」をZoomで開催した。2020年の市場規模は、総売上が14兆6,000億円(前年比5.4兆円減)、総粗利が2兆3,500億円(同8,900億円減)で、売上・粗利規模ともに27%減と、集計開始以来、最大の下落幅となったことが報告された。
2020年の総売上・総粗利はともに27%減、集計開始以来最大の下落幅に
言い換えれば一番“粗利の減りが少なかった”のは4円パチンコで、4円パチンコが20スロなどの損失を補っているということになる。
月間推移データによると、2020年1~2月と11月以降の4円パチンコの粗利が、20円パチスロのそれを超えている。「ホールの粗利の軸がパチスロからパチンコに移っていることがうかがえる。言い方を変えれば、パチスロの業績不振で粗利が取れなくなっているのを、パチンコで補完しているということ。それだけユーザーに負担をかけている」と指摘した。
2020年の総売上・総粗利はともに27%減、集計開始以来最大の下落幅に
6号機になったこともありパチスロ人気は低迷する一方で、パチンコは源さんなどといったヒット作に恵まれており、ユーザーから支持されている。
つまり、経営を維持するためには4円パチンコに頼らなくてはならず、結果お客様に負担をかけてしまっている=“抜いてしまっている”=というのが、ダイコク電機の見解である。
<スロットはホールの実践力になっていない>
2021年1月の段階でも、ダイコク電機はパチンコとスロットの売り上げや粗利に格差が生じていると指摘している。
ダイコク電機によると今年1月の時点で新規則機の4円パチンコと6号機の20円スロットの業績を比較すると、売り上げではが19500円に対して20スロは12900円、粗利では4パチ3120円に対して、20スロは1670円と格差が拡大している。
さらに昨年6月と今年2月の2週間の比較では、4パチが粗利で131%も回復しているのに、20スロは98%に止まっている。
この記事によれば、“パチンコの粗利がスロットより2倍稼ぐ能力をもっており、戦力になっていない”。
コロナ禍で出た損失を早く取り戻したいのは、どのパチンコホールも同じではあるが、前述したように、4円パチンコで取り戻そうとすればするほど、お客様の負担になってしまい、結果稼働が落ちてしまうという悪循環になると推察される。
<6号機の使い方が稼働を増やすカギ>
㈱エスサポート代表取締役の三木貴鎬氏によれば、6号機の使い方が稼働を増やすカギとなり、総粗利に繋がると提唱する。
設定6は使いどころだと考えています。新台導入されたばかりで、解析が出ていない初動の集客期には設定6が大きな役割を果たします。
「あのお店は設定6をつかう店」というイメージアップに必要です。 ①集客に設定6を使い高設定を使うお店というアピール→②設定5使用に移行→③設定6狙いのユーザーが離反→④常連客に還元→⑤客層の良化→①に戻る、このようなサイクルを繰り返していくことができれば自店に対する信用も必然的に上がっていくのではないでしょうか。
【コラム】パチスロ6号機を動かすためのポイント伝授~高設定は設定5が大事!?
高設定を使うことはお客様から“抜かれてしまう”が、そのかわり高設定を使う優良店であることがアピールできるため結果、集客=稼働に繋がるという。
6号機の穴埋めをしなければならないが、粗利を増やすためには稼働を増やすのが先ではないだろうか。
目先の利益より長いスパンで見直すことができれば、4円パチンコに頼り、6号機で補填し結果稼働が減るという悪循環か抜け出す可能性も出てくるかもしれない。
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