オンラインカジノは違法　パチンコを同列に並べた大阪市会に抗議開始か

2022年6月1日、衆院予算委員会で岸田総理が「オンラインカジノは違法」と明言したことが話題となっている。

【速報】キターーーーー！！
衆院予算委員会・山岸一生議員（立憲）の質疑に対し
岸田総理「オンラインカジノは違法なものであり、関係省庁が連携し厳正な取締りが行われなければならない。また資金の流れや実態把握を行うことも重要。合わせて依存症対策にも考えてゆかなければならない重要な課題」

— 木曽崇@国際カジノ研究所：飯テロ警報発令中 (@takashikiso) June 1, 2022

日本国内でも利用者が増えているオンラインカジノだが、たとえ日本国内でのオンラインカジノに参加することは「違法」であり、今後は利用者の摘発や検挙も増えることだろう。

一方で、この岸田総理の発言の数日前に、本来オンラインカジノとは関係のないはずのパチンコ・パチスロ業界に問題が飛び火した。

大阪遊協ガチギレ？　大阪市会に抗議か

ことの発端は大阪市会が提出した意見書にある。

娯楽産業協会によれば、大阪市会が「パチンコ、パチスロ等をギャンブルに位置づけ、ギャンブル等依存症防止のための適切な対策を促進させることを求める意見書」の中で、「パチンコ・パチスロ」と「ネットカジノ・オンラインカジノ」を同列に表記したという。

大阪市会は、『パチンコ・パチスロ、ネットカジノ・オンラインカジノ等については依存症患者も多く、カジノ事業との整合性の観点から、国の適正な指導・管理のもとに運営されるよう法整備を行うこと』と書いているのです。

大阪遊協　政治的な圧力に屈する事なく毅然と対応

この意見書は夢洲のIR構想を進めるため（リアルな）カジノ事業に支障が出ないよう制作されたものと考えられるが、ギャンブルの知識に乏しい大阪市会が、パチンコ・パチスロをオンラインカジノと同列に「ギャンブル」として表記していたのだ。

この恥ともいえる大阪市会の認識に対し、いわば名誉毀損として大阪遊協は抗議する姿勢を見せた。

オンラインカジノは犯罪？

オンラインカジノとはインターネットを介して賭博をすることであり、国内での賭博を禁止している日本では刑法185条の賭博罪、186条２項の賭博開帳罪に違反する犯罪となる。
その一方で「運営側が日本ではない場合は日本で賭博しているわけではないため、違法ではない」という解釈で、日本国内でオンラインカジノを利用するユーザーが多いとも言われる。

オンラインカジノは法律で明記されていないため、違法賭博に当たるのではないかという見解もあります。しかし、オンラインカジノの運営者は海外の政府が発行するライセンスを取得して合法的に運営しており、サーバーも海外にあるため、「賭博罪」の適用要件を満たしていないという考え方もあります。（海外でカジノを遊ぶのと変わらないという見解）

オンラインカジノとは？違法性や安全性・評判を徹底的に調べてみた

しかしながら、2016年には利用者が逮捕されたことがあり、今後は利用者の逮捕が増えることが予想される。

海外ギャンブルサイト、日本の「客」急増　捕まらない?

パチンコ・パチスロは認可営業かつ「三店方式」

パチンコ・パチスロは国営ギャンブルではないものの法律で定められているギャンブルの一つで、「三店方式」により運用されている。この「三店方式」とはパチンコやパチスロが賭博に該当しないようにつくられた換金システムで、下記のようなフローになっている。

三店方式とはホールで客が出玉を特殊景品に交換→その特殊景品を近所にある専門の古物商に売却→その古物商は貯まった特殊景品を問屋に売却→その問屋は買い取った景品をホールに卸す…といった仕組み。3つの業者を介していることから三店方式と呼ばれ、仮にホールと古物商が直接取引をした場合は違法となる。

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ちなみに、パチンコ関連のニュースで「自家買い」という言葉を耳にすることがあるかと思うが、これは「三店方式」を介せず直接現金を提供するという「賭博」なので犯罪となる。

いわゆる「三店方式」を無視した「自家買い」という話で、この手のニュース自体は特段目新しい内容とはいえないだろう。ちなみにパチンコホールでは、顧客の出玉を直接換金することはむろん違法だ。そして景品交換所をパチンコホールが運営することもダメだし、景品交換所から直接景品を買い戻してはならないという決まり事もある。

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