新型コロナ感染拡大を防ぐため休業要請が行われたが、それに応じなかった店舗の名前を公表するという手段をとった。
この政府の措置に対し埼玉県遊協は、一部のホールから意見調査を行うことを発表した。
ちなみに、関東地方で当時営業を継続していたホールの経営者によれば、パチンコホールではクラスターが発生していないこと、お客様同士で会話をすることが殆どないため“3密”には当たらないこと、そして消毒やマスクを配布するなどのコロナ対策を行っていたため、営業を続けたという。
しかし、店名公表から一転、クレームが増えそしてお客様も急増。やむなく臨時休業した理由は来店したお客様が非難されてしまうから、ということだった。
2020年7月16日現在、一日の東京の感染者数が280人台となった今、再び緊急事態宣言、そしてパチンコホールに対する休業要請が実施される可能性は否定できない。
この店名公表は行き過ぎた措置であり、損害賠償を起こせるのではないのか、という意見もあるが、ある弁護士は店名公表についてこのような解釈をした。
実地調査をして、対象施設への事前通知を行い、再三協力を求めたにもかかわらず、従わなかったパチンコ店について公表を行っています。また、専門家の意見も踏まえた上で、特措法45条の要請に踏み切っており、手続き面で問題はないように思います
また“従業員や家族の生活を守るために休業できない」という主張は、仮に裁判になったとして、「休業できない正当な理由」”となるのか、という問に対し、
『従業員や家族の生活を守るため』だけでは、『正当な理由』にあたらない可能性が高いでしょう。それが『正当な理由』にあたるのであれば、どの事業者も生活のために堂々と要請に従わず、行政は指示も出せないことになり、国民の生命や健康が害されることになってしまいます。
と、店名公表されたパチンコホールが訴訟することに対しては否定的な考えを示した。
埼玉県遊協は店名公表をせざるをえなくなる状態、つまりは休業要請が再び発令されないよう「定期的な行政等との意見交換会議の開催」「ガイドラインの徹底とそれ以上の工夫による対策の検討」を実施する方針を検討しているという。
<出典>
店名公表のパチンコ店に対する意見調査、組合員を対象に実施/埼玉県遊協